老ヴォールの惑星

「実は最近悩みがある」
「なんだ」
「背中がかゆい」

 読みやすいSFをリクエストしたところ、友人に薦められた一冊。
 最初に本屋で進められたときは、表紙絵のヴォールの生態について得々と語られて「??」という状態でしたが、読み終えてみて確かに読みやすくとても爽やかな気分の読後感に至極満足。四編の収録作全て読み終わった後ハッピーな感じでした。
 一番のお気に入りは「漂った男」だという話をしたら、僕に薦めてくれた友人も同意見で。だったら最初に薦める時になんでヴォールの生態の説明しかしないんだろうと一抹の疑問をいただいたり。でもまあ、表題作「老ヴォールの惑星」も素敵。