第三の嘘

列車。いい考えだな。

三部作読了。
アゴタ・クリストフ著。ハヤカワepi文庫。


日記のみでストーリーが進行する第一作「悪童日記」。
第一作で登場した双子の一人リュカが日記を書き綴りながら
双子の片割れ・クラウスを待つ日々を描いた「ふたりの証拠」。
そして完結編の第三作は、前作・前々作で重要なアイテムだった日記が
双子の一人クラウスの完全なる創作であるとして物語は進行します。
舞台・登場人物にある程度の共通点を見せつつ、全く異った物語を描く魔法のような物語。
作品が続くにつれ幼年期・青年期・老年期と双子の年代が変わるのも物悲しく。
まさに真相は"藪の中"。最後の最後でこのオチなのね…