鉄塔武蔵野線

「それよりアキラ。ピラミッドの背が高くなったと思ってみ」
「思った」
「そしたら鉄塔と同じじゃん」
「ゲェ〜、カッコいい〜」

夏休みも終わりに差し掛かるある日、ミハルはある秘密に気付く。
鉄塔には番号が振ってあり、その番号が71・70・69…と
隣の鉄塔に移動するに連れ一つずつ番号が減少していくのだ。
『この鉄塔沿いに歩いていけば1号鉄塔があるんじゃないか。そこには何があるんだろう』
親友のアキラと一緒に自転車にまたがり、少年は最後の夏を走り始めた
…という感じのストーリー。


切なく寂しく眩しい物語。そりゃ最後まで行くよな行きたいよな…
終盤30分は苦しくなるほど物悲しい…そんな映画でした。
それにしても驚きの映画だなあ。大半は鉄塔に沿って移動するシーンだし。
けど、間違いなくハラハラする大冒険でした。こういう映画、大好きです*1


鉄塔繋がりで、ほんの3年前、
調査で山地渓流を歩き回っていた夏の日を思い出しました。
調査を終え森をぬける最中、森を切り開いて進む鉄塔の下を
ひたすら国道へと向かって歩きました。
鉄塔沿いにササが刈り取られ、歩きやすかったもんなあ。
うん、僕も“鉄塔は地図”なんだなあと実感したもんです。
思い返してみると、確かに日差しが眩しかった気がします。狂おしいほどに。

*1:知人の“犬さん”のオスメだったんですが、趣味嗜好があっさりばれてますね・・・