おわりに

“私立探偵”グラツィアは無事自分のアパートに帰るとシーツを頭から被って震えていた。
今後も覚めない悪夢を見続けることだろう。
あの場に居合わせなかった“ジャーナリスト”フィリップは洞窟の中で絶命した。
彼にとっては不運が重なったと言うしかない。
“プロレスラー”オズィといえば気楽なもので、自分の見たものは
きっと性質の悪い夢だったのだろうと自分に言い聞かせている。そんな筈も無いのに。
“医師”アンソニーは“ツァトゥグア”の呪いを受け、彼の封印を解くべく精力的に活動している。
200年の後には、この努力が実を結ぶことになるだろう。


あの洞窟で作業の指揮を取っていた教授の行方は誰にも分からない。