視点をずらす思考術

視点をずらす思考術 (講談社現代新書 1930)

視点をずらす思考術 (講談社現代新書 1930)

視点をずらすことの意味を考える前に、まず告白しておかなくてはならないことがある。・・・・・・などと書き始めると、大層なことと思われるかな。たいしたことではない。でもこの本をあんたが今まさに読み始めようとしているなら(そしてもし最後まで読み通してくれるなら)、絶対に重要とまでは言わないけれど、知っておいたほうがいいことだ。

  「SFを読むとファンタジーを読みたくなる」
 →「ファンタジーを読むとドキュメンタリーが読みたくなる」
 →「ドキュメンタリーを読むとSFが読みたくなる」
 → …以下、ループ
という感じで、今はドキュメンタリーのフェイズ。森達也さんの本を2冊ほど読んだら、どちらも新聞・雑誌の過去記事まとめでした。本人曰く「自分は同じ事ばかり繰り返す」とのことなんですが、似たような体裁の二冊だった事もあってか、本当に同じ事が繰り返し主張されてます。うーん、正直者だ。
 沢山実例を集めて「(1)こういうニュースがある」「(2)こういう事実・証言がある」「(3)以上から、僕はこう思う。でも実際はわからない」という展開が筆者の真骨頂だと思うんですが、どうでしょうか?このスタイルで「(3)以上から、○○という条件の下で、××ということが△△%の確立で有意となる」って感じの結論になると理系っぽい気もしないでもない。文系の論文はほとんど読んだことがないんですが、骨子は同じなのかなあと思ったり。・・・思考が散漫になってますね。
 

 僕も折に触れ、自分は空気読めないなあと思い悩むことがありますが、ちょっと救われた心持ちになりました。それはそれとして、二冊のうちのどちらの本で読んだのか忘れましたが、僕もスティーブ・ウィリアムスの本領発揮はあれからだと思います(TOPポーズを決めつつ)。