宿にて

観光地だけあって基本的に食べ物の値段設定が高め。
それが色々と悲劇を生むこともあります…


僕らの宿泊したユースホステルは、異国の方が沢山宿泊していました。
僕ら以外は皆、異国のバックパッカーの方達だったような気がします。
ある宿泊客の男女が「350円以内に食べられる食事を探している」と切に頼むので、
最寄のコンビニエンスストアを紹介しました。
 

数十分後… 


彼らはちゃんと晩御飯にありつけたのかなあ…などと談話室で思いを馳せていると、
二人はコンビニで買い物を終えて帰ってきました。
男性は「このヌードル、180円だったよ」とカップラーメンを見せつつサムアップ!
思わず僕らもサムアップ。このときは、この後に起きる事態を予想だにしませんでした。
女性の手の内にある「ぺヤングソースやきそば」を見るまでは。


僕らは「彼女はやきそばを作れるのだろうか」という一抹の不安を抱きつつ、
二人を横目で眺めていました。
「ここは作ってあげたほうが…」
「というかカップめんのつくりかたを知っているかと聞くのは失礼なんじゃ…」
「ところで"やきそば"って英語でなんていうんだろう…」
僕らの心配をよそに、"カップ焼きそば"にお湯が注ぎこまれました。
"かやく"はちゃんと入っています。ここまでは問題ありません。
僕らが視線のその向こうで、とうとう3分が過ぎました。


果たして、彼女は「カップ焼きそば」のお湯を捨てることなくソースを入れようとしました。


「義を見てせざるは勇なきなり!!」
そう言い放つととid:coyoteD20さんは、その行為を止めるべく立ち上がり…


<中略>


僕らの説得*1が不調に終わると、
二人は「何を言っているのか分からない」というように苦笑いを見せ、
カップにソースを注ぎました。僕らは、自分たちの無力さを痛感しました。
さらに数分が過ぎたところで、二人は僕らの伝えたかったことを理解し、
「ようやくわかったよ!!」と僕らに笑顔を向けてくれました。
僕らはすまなそうな笑顔で二人に応じました。


結局、カップラーメンの余ったスープに焼きそばの麺を入れて食べていた様子。
本当に申し訳ない…でもぺヤング美味しいから、いつの日かちゃんと食べてね…(涙)


そんな、悲しいお話。

*1:というか拙い英語での説明。…うう