ラスト・セッション

北海道を離れるので、これが最後のTRPGセッションかもしれません。
そういうわけで先輩にGMをお願いしてみたところ、
「輪廻戦記ゼノスケープとローズ・トゥ・ロードキャラクターシートを持って来てください」
といわれました。最後のセッション、ゼノスケープ・さよならの城です。


微妙に遊ばれていないRPGなので、やや解説。
輪廻戦記ゼノスケープといえば<前世>と<日常>です。
この世界のキャラクターたちは<前世>があり、その<前世>の力を使い戦います。
PCたちは現在の生活である<日常>を大事とする“夜明けの戦士”となり、
現世を否定し前世に拘る“光の使徒”と戦う…というのが基本ラインです。


当然、キャラクター達は前世*1に目覚める瞬間があります。
前世に目覚めたPCが、前世に目覚めていないキャラクターと会う度に起こる微妙な会話。
前世を口にすると奇異な視線にさらされ、必死に説明してみたり、慌てて言葉を濁してみたり…
PCは前世があることを知り、前世を受け入れながら、最後には現在の生活である日常へと帰ります*2


そう、このゲームの前世はTRPGの暗喩*3
唯一にして無二の“TRPG賛歌TRPG”。究極の藤浪智之ファンタジーとも一部では呼ばれています。


有限のリソースである<日常>は失ったら二度と回復しない貴重なもの。
しかし日常を一つ削る事で、PCは死亡を免れる事が出来ます。
相変わらずの超バランス*4とあいまって、<日常>を失う機会はPCに度々訪れます。
その度に、涙ながらに日常を守り生死判定に挑むPCを、僕は何度見たことでしょうか…
まさしく最後にこれほどふさわしいRPGもないでしょう。


というわけで、簡単にセッションレポ。
ローズのシナリオ『さよならの城』を知ってたら、なんとなく分かるかもしれません。

*1:尚、このゲームの前世は必ずしも過去である必要は無い。物語の世界でも、遥か未来でも、今朝目の前を擦違った人が前世だったセッションも遊んだ事があります

*2:この時心に強く残った前世は、その後もPCの中で“生きつづける”というのが、また素敵

*3:くわしくは ほんを よんでね

*4:この辺も究極の藤浪ファンタジーといわれる所以