雨鱒の川

いいなあ…若いってのは、いいなあ

このファンタジーを許容出来るほど、僕は若くなかったみたいです。


絵を書くことと魚釣りが好きな少年・心平。
耳の聞こえない少女・小百合。
心平は何故か小百合の声を、小百合は心平の声を聞くことが出来た。
そんな二人は、ある日川で雨鱒に出会い友達になる。
「あの雨鱒たちのようにいつか結婚しよう」と誓い合う二人。
それから十数年の月日が流れ、二人は成長し…という感じのストーリー


以下、ネタバレを大いに含むので鑑賞予定の方は避けてください。




予告編を見て大いに期待して見てきました。
実はこういう設定、大好きだったみたいです。


明らかに胡散臭いアメマスの動きとかは、まあOKだと思います。
女手一つで主人公を育てている主人公のお母さんが、
身体が弱いにも関わらず無理をして『ああ、病気で死んでしまうんだなあ…』
と思ったら泥酔して凍死する所*1とかは、驚いたけどこんなこともあるのかなと思いました。


ただ、クライマックスシーン。
明日にも政略結婚させられるというヒロインを連れ、主人公が逃げるシーン。
何を思ったか主人公はヒロインを連れ、思い出のあの川へと逃げます。
そこで彼らを待つのは、二人が幼い頃からその川で釣りをし続け二人を見守ってきたおじいさん。
おじいさんは、彼の横にある木組みを指し示します。
そう、それはなんと“小さなイカダ”でした。二人はイカダに乗り逃げ出します。
…ってシーンは、許容できませんでした。


まあ、この後政略結婚の相手と一悶着あったり*2ヒロインの父がその場に駆けつけたりと、
色々イベントがあるのですが、最後は二人でイカダで海まで下ってスタッフロール。
輝く海原を背景に抱き合う主人公とヒロインを見て、笑う所か怒る所か真剣に困りました。


見知った北海道が舞台だった*3ので、今一乗れなかったのかなあとは思います。
せめて外国か、さもなければアニメとかなら納得できたかなあと考えたりもしました。
そもそも、実は現代劇じゃなかったのかもしれません。
けどイカダで逃げるのはなあ…若いの一言じゃ許容できねえ、そんなファンタジー



なんでも北海道先行上映だったらしい
http://www.amemasu.net/index.shtml

*1:もしかしたら病死かもしれませんけどね

*2:ちなみに水深が浅く川の流れも遅いのでイカダの正面に回り込んで、人力でイカダを止めてました

*3:植生で地域が分かるのでがっかりしてみたり