光車よ、まわれ!

「じゃ、きみのおじいさんは。」
「きちがいなの。」

天沢退二郎・著、ブッキング・刊。
ある雨の日、教室のドアを開けて現れた大男たちが見えてしまった"一郎”は、
クラスメートの"龍子”とその仲間に助けられ“光車”を探す冒険に向かうことに。
小学生たちが織り成す、小さな町の大きな冒険…って感じのストーリーで。



摩由璃の本棚*1での紹介を読んでからはや幾年月…ようやく読めました。感慨深い。
小学生が、自分たちのコミュニティを壊さないように繰り広る冒険の数々に始終ワクワクしてました。
そりゃ塾行くよなー、夜は出歩けないよなー。(敵はそうでもなかったけど)
時折展開する夢か現実かわからなくなる描写はクラクラします。オススメ。
暗く静かな展開に、胸ををわしづかみにされるようで、ドキドキしてみたり。
秘密基地の工場のギミックがまた…あれはなんだ(笑)
それにしても龍子はカッコいいのう。惚れそうです。


こんな素敵な作家の作品をほとんど読んでいない自分はホント幸せだなあと思います。
まだまだ沢山読めるもんなあ(喜) ありがとう復刊ドットコム

*1:社会思想社ウォーロックなる雑誌の記事。「SF&ファンタジーガイド〈摩由璃の本棚〉」なる単行本も同社から出てました