グッバイ、レーニン!

「家に受け入れてあげて」
「誰を?」
「西側の難民よ」

舞台は統一直前の東ドイツ
デモ行進に参加する息子の姿を見て心臓発作を起こし昏睡状態に陥る“母”。
嘆き悲しむ彼女の“息子”。
月日が過ぎ彼女が意識を取り戻した頃、既にベルリンの壁は無くなっていた。
医者の忠告では、彼女がもし強いショックを受ければ死んでしまう可能性もあるという。
社会主義を愛する“母”を守るため“息子”は必死で嘘を吐き続ける
…というストーリーで。


資本主義により急速に変化していく社会と人々。
それを母に隠すために必死に昔の製品や食品、ニュースまで製作する息子の奮闘に
笑い半分涙半分という感じで。
社会の変化を見ているだけでも、かなり面白かったです。
崩壊直後の現代アートのような廃墟群に目を奪われてみたり。


肝はクライマックスに放映されるニュースのシーン。
母の視線だけで全てを語る演出に涙。本当に素敵な演出で。
とりあえず大いに満足。